SDGsにみる環境保全とは?問題解決のために企業ができること
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SDGsにみる環境保全とは?問題解決のために企業ができること

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昨今、頻繁に耳にする機会が増えた「SDGs」。SDGsは様々な社会問題を解決するために全ての人が自分事として取り組むことが求められています。SDGsの中で特に耳にする課題のひとつが環境問題です。深刻化する環境問題を解決することは、SDGsを代表する取り組みともいえるでしょう。SDGsにおける環境問題の解決目標と企業の取り組みについて紹介します。

SDGsが定義する環境問題とは

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まずSDGsがそもそもどのようなものなのか、SDGsが掲げる目標と現状について紹介します。

■SDGsとは

SDGsとは「Sustainable Development Goals」を略した言葉で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。2015年に国連サミットで加盟国全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載され、2030年までに持続可能でより良い世界を実現することを目指す国際目標です。2001年に策定された「ミレニアム開発目標(MDGs=Millennium Development Goals)」が達成すべき8つの目標を掲げ、2015年に達成期限を迎えたことを受け、SDGsはその後継として採択されました。SDGsは17のゴールと169のターゲットから構成され、「誰一人取り残さない(=Leave no one behind)」形で取り組むことを掲げています。

出典:国際連合広報センター『2030アジェンダ

■SDGsの現状とは

2021年6月に発表された「Sustainable Development Report 2021」によると日本におけるSDGsの進捗状況は世界で18位に位置します。ランキングの上位はフィンランド、スウェーデン、デンマークなど、以前より環境や多様性に関心の高い北欧の国が1位から3位までを独占している状況です。


そのなかで日本が特に強化して取り組むべきSDGsとして、目標5(ジェンダー平等)、目標10(不平等をなくす)、目標13(気候変動対策)、目標14(海の豊かさ)が上げられています。つまり日本については特に人権と環境に関わるSDGs目標への取り組みが求められているのです。

出典:ベルテルスマン財団と持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)『Sustainable Development Report 2021

SDGsで注目したい環境へ向けた4つの目標

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人々が社会活動や経済活動を行うことができるのは、地球環境が健全であることが前提です。地球環境の悪化がさらに進めば、社会や経済に与える打撃も大きくなります。ここではSDGsの17の目標のうち環境問題や環境保全に関わる4つの目標に注目し、どのような行動が期待されているかを確認しましょう。

■目標6:安全な水とトイレを世界中に

地球上の生物すべてにとって水資源は欠かせない存在です。しかし国際NGO団体ウォーターエイドによると、不衛生な水を飲まざるを得ない人が世界で7億7,100万人います。その大半は飲めば体調を崩すとわかっていても他に選択肢がないといいます。

SDGsでは「目標6:すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」というテーマの元に8つのターゲットを掲げています。「6.1 2030年までに、すべての人々の、安全で安価な飲料水の普遍的かつ衡平なアクセスを達成する。」「6.2 2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性及び女児、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を払う。」などのターゲットが設定されており、命に関わる水資源の安全確保の実現に向けた努力が期待されています。

出典:ウォーターエイドジャパン『数字で見る課題

■目標13:気候変動に具体的な対策を

世界の年平均気温は、19世紀後半以降の100年あたり0.72℃の割合で上昇しています。日本はさらに高い値で推移しており、長期的には1.19℃の割合で上昇している状況です。強い雨の日が多くなる一方で、降水日は減少する傾向が強まり、集中豪雨による被害も全国の至る所で報告されています。直接的な災害に直面している以上、迅速な対策が求められています。SDGsにおいては、「目標13. 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」とその緊急性をもったターゲットとして設定されています。

出典:環境省 文部科学省 農林水産省 国土交通省 気象庁『~日本の気候変動とその影響~

■目標14:海の豊かさを守ろう

昨今、プラスティックによる海洋汚染の問題が取り沙汰されますが、同時に食料資源の確保や世界の経済、食料の安全保障にとっても海洋環境は重要です。SDGsにおいては「目標14. 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」として目標が掲げられています。

■目標15:陸の豊かさも守ろう

世界の全陸地面積の約31%を占めるのが森林ですが、環境省によると毎年520万ヘクタールが減少しているといわれています。SDGsにおいては「目標15. 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、並びに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する」として掲げられ、森林、湿地、山地を保全して、失われた森林を回復し、再び持続可能な状態で利用するためのターゲットが設定されています。

出典:環境省『世界の森林を守るために

SDGs目標達成のために必要な3つの観点と取り組み

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「環境」に直結する事業を行う企業や業種でない限り、企業で環境問題を取り扱うことは浸透しにくい側面があるといえます。しかし、SDGsの目標達成は全世界のあらゆる人が取り組まなければならない問題。企業が環境教育を取り組む意義や、取り組むためのステップを紹介します。

■企業が環境教育に取り組む意義

「環境教育」とは、環境保全の理解を深めるために行われる教育、または学習です。企業における環境教育の目的は主に2つ。1つが企業の社会的責任(CSR=Corporate Social Responsibility)の一環として実施すること。そしてもうひとつが、企業が事業を進めるうえで環境リスクを低減することです。

環境教育を企業研修として取り入れると、社員の環境問題への意識が高まり、環境コンプライアンスを徹底することにもつながるでしょう。また、企業が環境への配慮から事業を見直すことで、コストダウンや生産性の向上、新たなイノベーション開発につながることも期待されます。

■ESGの理解浸透と事業での取り組み

企業が環境・社会・企業統治の観点で経営戦略を進めるESG経営。ESGとはEnvironment・Social・Governanceの頭文字を取った言葉で、企業価値を高めて投資対策を行う戦略です。特にE(Environment)の環境対策は投資家からの評価が高まるポイント。事業計画と合わせて取り組むことで、社員の環境問題への意識を高めることが期待されるでしょう。

ESGに関する詳しい解説はこちらの記事をご覧ください。

SDGsの環境目標を達成するために必要な教育を理解しよう

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気温が35℃以上を超える猛暑日の割合が年を追うごとに増えるなど、日本でも環境問題を体感することが多くなりました。環境問題の解決には、国や企業、個人が当事者意識をもって取り組む必要があります。企業が環境に配慮した経営をすることは、単なるイメージアップではなく、ESG投資にも影響を与えます。環境問題に取り組む企業はESG投資における企業価値を向上と環境保全を同時に実現することが可能となるでしょう。

NPO法人クロスフィールズは、社会課題体感フィールドスタディなどさまざまな事業を通じて、企業のESG経営加速を支援しています。具体的な取り組みは公式noteやホームページでご紹介しています。ぜひ参考にしてください。


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社会課題の現場と企業で働く人をつなぎ、課題解決とリーダー育成を目指すNPO法人クロスフィールズの公式noteです。新しい取り組みの数々や、その裏にある一人ひとりの物語をお届けします。