レジリエンスはビジネスに重要?6つの行動特性と高める方法を紹介
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レジリエンスはビジネスに重要?6つの行動特性と高める方法を紹介

CROSS FIELDS

困難や苦労はどんな人生にもつきものです。成功者と呼ばれる人たちも幾多の失敗や挫折を乗り越えてきました。逆境を克服し成長していくためのキーワードとして「レジリエンス」が注目されています。

今回はレジリエンスの意味やビジネスでの必要性やレジリエンスが高い人の行動特性、レジリエンスを高めるための方法を紹介します。

レジリエンスとは

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ビジネスシーンで耳にする機会が多くなったレジリエンス。あまり一般的な言葉ではないので、意味を知らない人が多いかもしれません。

ここではレジリエンスの定義や広まった背景、国際社会もレジリエンスに注目していることを紹介します。

■レジリエンスの定義

レジリエンス(resilience)は「回復力」や「復元力」「弾力性」を意味する英語です。困難な状況に適応する力、ダメージから復活する力ともいえます。脆弱性(=もろさ)やストレス(=外力による歪み)と対になる言葉と考えると、その意味を理解しやすいでしょう。

もともとレジリエンスは物理学で「外力による歪みを元に戻そうとする力」「外圧を跳ね返す力」という意味で使用されてきた言葉です。心理学でもレジリエンスは「困難な状況に適応して生き延びる力」「逆境に耐えて素早く立ち直り、成長できる能力」と捉えられています。

ビジネスの経営論や組織論において、レジリエンスはリスク対応や危機管理における企業の強靭性を表す言葉として用いられます。

■レジリエンスが広まった背景

現在、個人においても企業組織においてもレジリエンスの重要性が高まっています。その理由は以下の3つが主に考えられます。

第1に、長時間労働などでストレスがたまる労働環境が背景にあります。2019年7月にインターネットで行われた「ストレスに関するアンケート調査(第7回)」によると、「仕事内容・労働環境など」に37.8%、「職場の人間関係」には25.4%がストレスを感じていると回答しています。

2番目に挙げられる背景は、個人の努力では避けることが難しい災害や脅威の影響です。日本では東日本大震災のような地震、また台風や大雨などによる被害がたびたび発生します。近年ではコロナ禍で市民の日常生活が脅かされているだけでなく、企業にも業績悪化の波が押し寄せました。このような天災は経済にダメージを与え、収入が減少するなど個人の金銭面にも影響を及ぼします。

最後は世界全体がVUCA時代へと突入したことです。あらゆる環境が複雑さを増して変化のスピードも速くなりました。将来を予測することが難しく、次々と起こる未知の変化に対応し、新たな課題を解決することが社会全体で必要となっているのです。

■国際社会もレジリエンスに注目

2013年の世界経済フォーラム(ダボス会議)で、はじめてレジリエンスの必要性が提唱されました。持続可能な社会を実現するためのキーワードとして、2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsにもレジリエンスまたはレジリエントの文言が盛り込まれています。

日本は「Global Risks 2013」で国際競争力が高いにもかかわらず、政府のリスクマネジメントの有効性が低い国であると評価されています。リスクマネジメントの低さは国家の脆弱性にもつながるため、日本全体としてレジリエンスを高めていく必要があるでしょう。

レジリエンスがビジネスになぜ必要か

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「あきらめずに粘り強く最後まで取り組む」――これは実業家・稲盛和夫氏の成功哲学のひとつですが、レジリエンスとも深い関わりのある言葉です。ビジネスで成功するためにレジリエンスが必要な資質である理由を説明します。

■急激な変化に適応できる

VUCAと呼ばれる変化の著しい時代において、ビジネスの現場では即座の対応が求められます。職場内の組織改革や異動、転勤のほかにも、転職や独立起業といった労働環境の変化が起こりやすくなっています。育児・介護と仕事を両立させるために、働き方を見直さなければならない人も多いでしょう。

環境の急激な変化は従業員に強い負担を与え、何らかの不調を引き起こしやすいものです。しかしレジリエンスが高い人は変化に適応し、逆境をチャンスと捉えて成長できます。そのような人材が多く集まる組織は、VUCAの時代をしなやかに生き抜く強靭性があるといえるでしょう。

■強いストレスにも耐えられる

現代人の多くは、忙しさや人間関係にストレスを感じているといわれています。ストレスを避けようとしても、社会生活を送っている以上はすべてを回避するのは不可能です。

過度なストレスはうつや病気の原因ともなりますが、レジリエンスを高めることで心身の健康を保つことができます。「自分が成長するためのチャンス」と捉える楽観性や「自分はやればできる」という自己効力感で、ストレスを乗り越えられるからです。

■目標を達成するまで継続できる

事業の成功や個人的な目標に向けて努力したとしても、自分の思ったとおりに達成できるとは限りません。多くの人は結果が出ないことに失望して挫折し、挑戦をあきらめてしまいます。あきらめずに努力を継続すれば成功できるはずだと理解していても、実際には難しいものです。

レジリエンスが高い人はその失敗も歓迎する心の強さや柔軟性があります。失敗しても粘り強く挑戦し続け、むしろ逆境を楽しみながら成長していきます。「気がつけば目標を達成していた」というのがレジリエンスの高いビジネスパーソンの特徴です。

レジリエンスが高い人の6つの行動特性

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レジリエンスが高ければ、困難にも耐え逆境を力に変えられます。では、レジリエンスが高い人とはどのような特性を持っているのでしょうか。ここでは6つの特性を紹介します。

■自己認識ができる

レジリエンスが高い人の特性のひとつは、自分の長所や短所、考え方や感情を認識できることです。客観的に自己を分析して、自分に何が足りないのかを考えられます。また、自分の信念や価値観をもとに取るべき行動を冷静に判断できます。

■自制心がある

置かれた状況に適切な言動は何かを理解し、そのアクションがとれるよう感情と思考をコントロールできます。相手から失礼に思える言動をされたとき、感情に任せた対応をすればさらに状況を悪化させることもあるでしょう。レジリエンスが高い人は自制心を発揮して、不必要に場を混乱させることを回避できます。

■自己効力感を持てる

自己効力感とは「自分なら成功する」と自信を持って行動できること。自分にはできないと思って物事に取り組むと、たとえ能力があっても失敗しやすくなります。あるいは挑戦すら避けるかもしれません。レジリエンスが高い人は自己効力感を持って果敢に挑戦し、成功体験を積みます。そして、それがさらなる自信へとつながるのです。

■楽観性がある

レジリエンスの高さは楽観性にも関係しています。楽観性とは明るい未来を描き、困難を前向きに捉えられる心の特性です。もちろん「努力をせずともうまくいく」という能天気なものではありません。目標達成のためのたゆまぬ努力が、楽観性の裏付けとして必要です。

■精神的に柔軟である

レジリエンスには「弾力性」「柔軟性」という意味があります。その言葉の意味どおり、しなやかで柔軟な心の持ち主です。苦しみや辛さを受け止めたのち、すぐに跳ね返すことができます。想定していなかった事態に陥っても慌てたり感情的になったりせず、柔軟な発想で打開策を講じます。

■人とつながりを持っている

いくら個人の能力が高くても、一人の人間としての力には限りがあります。一人では耐えられない状況も、友だちや仲間がいれば乗り越えられるものです。レジリエンスが高い人は周囲との信頼関係を築けるため、支え励ましてくれる協力者がいます。

レジリエンスを高める方法

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VUCA時代に企業で求められる人材となるために、レジリエンスは重要な資質といえます。レジリエンスの特性を身につけるにはどのようにすればいいでしょうか。

ここでは、レジリエンスを高める方法を説明します。

■休息やリフレッシュなどのセルフケアを行う

レジリエンスには十分な休息が何よりも重要です。疲れている状態ではベストパフォーマンスが出せないばかりか、余計にストレスがかかってしまいます。体調を崩したりネガティブ思考になったりしてしまうと、本来のレジリエンスが発揮されなくなる恐れもあるでしょう。

リフレッシュの方法を持つことも大切です。辛い状況に置かれていると感じた時に深呼吸をするだけでも落ち着きを取り戻せるため、冷静な判断ができます。

日々の運動もレジリエンスにいい影響を与えます。筋肉トレーニングやランニングなど適度に体を動かすことが心身の健康につながるからです。運動により達成感が得られるとドーパミンが分泌されます。ドーパミンには幸福感を与えストレスを和らげる効果があります。

■志を見つめ直す

レジリエンスを高めるためには、自分が本来やりたいことや仕事を通じて実現したいこと(=志)を見つめ直すことも効果的です。「志を達成できているのか」「達成するためにはどうすればいいのか」といった内省を深めて行動に活かすことが大切です。

志はどんなに厳しい状況でも自分を支え、目的達成を目指すための原動力となります。自分の志を再確認することが最後まで粘り強く物事をやり遂げる心を育み、個人のレジリエンス向上につながるのです。

「志を見つめるのが難しい」「志の持ち方がわからない」という場合は、研修を受けることもおすすめします。

まとめ:レジリエンスを高めて適応力のあるビジネスパーソンになろう!

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レジリエンスは「回復力」「復元力」といった意味合いの言葉ですが、困難をしなやかに乗り越えて逆境のなかで成長する力ともいえます。急激な変化への対応力やストレスに負けない精神力、目標達成までの継続力を発揮する源となります。

レジリエンスはVUCA時代のビジネスパーソンに求められる資質のひとつです。休息やリフレッシュなどのセルフケアとともに、自分の志を見つめ直してレジリエンスを高める取り組みを行いましょう。

NPO法人クロスフィールズは、社会課題の解決とリーダー育成の両方を実現するさまざまな事業を展開しています。具体的な取り組みは公式noteやホームページで紹介しています。ぜひ参考にしてください。


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