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ジェンダーギャップ指数の世界ランキングと日本の順位
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ジェンダーギャップ指数の世界ランキングと日本の順位

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ジェンダーギャップ指数とは男女格差を示すものとして世界的に注目されている指標です。ジェンダーギャップ指数を理解しておくことはジェンダー平等を実現するうえで重要になってきます。
この記事ではジェンダーギャップ指数の概要とランキングを紹介し、日本企業がジェンダーギャップを解決する方法などを解説します。

ジェンダーギャップ指数の概要

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ジェンダーギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)は、国ごとの男女格差を測る指標です。具体的にどのような指標か、以下で説明します。

■ジェンダーギャップ指数とは

ジェンダーギャップ指数とは、世界経済フォーラムで毎年発表される「The Global Gender Gap Report 2021」においてジェンダーギャップ(男女格差)を数値化したものです。この指標をもとに世界各国のランク付けがおこなわれます。ジェンダーギャップ指数は「男女平等格差指数」とも呼ばれており、各国の発展レベルによらない算出方法で男女間の格差を指数で表しています。

■ジェンダーギャップ指数の算出方法

ジェンダーギャップ指数は、経済・政治・教育・健康の4分野、合計14の項目でスコアリングを行い、算出されます。

4分野のスコアの平均値を総合スコアとし、ランキングを作成。スコアの基本的な計算は、女性の数値を男性の数値で割って求めます。スコアは0に近づくほど女性不平等、1のときに完全平等を意味します。

■ジェンダーギャップ指数の評価項目

評価対象となる4分野14項目の内訳は次のとおりです。

<経済分野>
・労働参加率 
・同一労働における賃金 
・推定勤労所得 
・管理的職業従事者 
・専門技術職

<政治分野>
・国会議員 
・閣僚 
・過去50年の行政府の長の在任期間

<教育分野>
・識字率 
・初等教育就学率 
・中教育就学率 
・高等教育就学率

<健康分野>
・出生時性 
・平均寿命

上記のデータソースは、国際労働機関(ILO)や国際連合教育科学文化機関(UNESCO)、世界保健機関(WHO)、経済協力開発機構(OECD)などが提供しています。

ジェンダーギャップ指数のランキング

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世界経済フォーラムでは、ジェンダーギャップ指数をもとに世界ランキングが公表されています。ここでは、世界のランキングトップ5と日本のランキング順位・理由について説明します。

■ジェンダーギャップ指数の世界ランキングトップ5

2021年3月に発表された「ジェンダーギャップ指数2021」によるランキングトップ5の国とスコアを紹介します。

1 アイスランド 0.892
2 フィンランド 0.861
3 ノルウェー 0.849
4 ニュージーランド 0.840
5 スウェーデン 0.823

■日本のジェンダーギャップ指数の順位は?

2021年の日本のスコアは0.656、順位は156カ国中120位でした。G7では最下位で、先進国のなかでも下位層です。近隣国では韓国が102位、中国は107位。さらに新興国の多くが日本の順位を上回っています。

ジェンダーギャップ指数は絶対的な評価ではありませんが、国際的に重要視されている指標のひとつです。ジェンダー平等は国際目標のSDGsにも掲げられているため、日本のジェンダーギャップ指数の改善は緊急の課題といえます。

■日本のジェンダーギャップ指数のランキングが低い理由

なぜ日本のジェンダーギャップ指数のランキング順位は低いのでしょうか。最大の原因は政治分野のスコアが0.061(147位)と極端に低いことです。政治への女性参加率を改善しなければ順位の上昇は難しいと考えられます。

日本は女性管理職の割合が低いことと、女性の非正規雇用の割合が高いことも要因。雇用の不均衡によって男女の平均所得に差が出る結果となっています。ジェンダーギャップ指数もそれを反映して、日本の経済分野のスコアは0.604(117位)という低水準です。

日本の教育分野は0.983(92位)、健康分野は0.973(65位)と一定のスコアを保っているため、特に政治分野と経済分野でジェンダーギャップ解消の努力をする必要があります。

企業としてジェンダーギャップの課題をどう解決するか

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企業がジェンダーギャップ解消に取り組むと、ジェンダーギャップ指数の経済分野におけるスコア向上につながります。ジェンダーギャップ指数だけでなく社会的な流れで求められているジェンダー平等にむけて、企業がどう取り組むべきか解説します。

■ジェンダーギャップの理解を深める

ジェンダーとは社会や文化によって生まれる性別または性差を意味します。現代では女性も社会進出をするようになりましたが、日本には古くからある「男は外に出て働き、女は家庭を守る」という性別的役割の意識が根強く残っています。

企業においては研修などで社員のジェンダーギャップの理解浸透を深め、社内にどのようなジェンダー課題があるのか認知することが必要です。

■社内のジェンダーバイアスを認識する

ジェンダーバイアスとは性別だけで相手の役割を決めるといった差別や偏見のことです。たとえば「お茶汲みは女性に」など、男性中心の企業文化では女性社員に雑用や負担の軽い仕事を任せる傾向があります。

企業においてジェンダーバイアスをなくすためには、男女とも性別による固定観念で仕事が決まってないか見直し、改善点を見つけることが大切です。

■昇進と雇用の格差をなくす

日本では女性活躍推進法が2016年に施行され、常時雇用する労働者が301人以上の企業は女性が働きやすい環境づくりを行うことが義務付けられました。しかし一部の企業では、昇進や雇用の面で男女格差がいまだに残っています。

日本では総合職の割合が男性に偏っていることも大きな課題です。結果的に女性の管理職割合が低くなり、賃金格差としてジェンダーギャップ指数のスコアに表れることになります。産休や育休制度の充実を図ることも、女性が総合職や管理職に就きやすい環境をつくる方法といえるでしょう。

■賃金格差をなくす

賃金格差を解消するためには女性のキャリアアップを推進することも大切です。女性社員対象の研修制度を導入したり一般職から総合職への転換を図ったりするなど、女性が高いパフォーマンスを発揮できるようなサポートが求められています。

パートタイムなどの非正規労働者に対しては、同一労働・同一賃金が守られていることを確認することが大切です。これを明確に定めた「パートタイム・有期雇用労働法」が、大企業は2020年4月から、中小企業でも2021年4月から適用されています。

ジェンダーギャップ指数を理解し課題解決に活かそう

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ジェンダーギャップ指数は男女間の格差を示す国際指標ですが、日本のスコアは0.656(120位/156カ国)でした。先進国のなかでも低い水準にあり、官民一体となって改善に取り組む必要があります。

企業がジェンダーギャップ指数の改善に貢献するには、経済分野における課題解決に取り組むことが重要です。ジェンダーギャップやジェンダーバイアスを理解・認識し、雇用格差と賃金格差の解消に努めていきましょう。

昨今ビジネスシーンで話題となっているダイバーシティ&インクルージョンにおいても、ジェンダーは取り組むべき課題のひとつ。企業には率先したジェンダーギャップの解消への取り組みが求められています。自社にどのようなジェンダー課題があるか確認して、解決するための方針を打ち立てましょう。

NPO法人クロスフィールズは、社会課題体感フィールドスタディやVRワークショップなど「多様な人や価値観と出会う」事業を通じて、企業のダイバーシティ経営の加速を支援しています。具体的な取り組みは公式noteやホームページでご紹介しています。ぜひ参考にしてください。


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