見出し画像

コロナ禍を乗り越え、手探りで見つけたクロスフィールズ広報のミッション

多様なバックグラウンドを持つメンバーから構成されるクロスフィールズ。今回はその魅力を発信する広報・松本をご紹介します。

社会課題解決に関心を持ったきっかけや、未経験からスタートした広報業務について聞きました。(聞き手:広報・佐藤)

松本初穂子
大学卒業後、専門商社にて機械の輸入業務を担当。
その後コスタリカ・国連平和大学院に進学し、持続可能な企業活動を研究する。
2020年に広報としてクロスフィールズ加入。

新卒で目にした「世界の歪み」が原体験に

学生時代は国際協力にはあまり関心がなかったものの、海外には興味があったので卒業後は専門商社に入社しました。転機となったのは1年目、出張先のマレーシアでのこと。人生初の新興国でしたが、そこで物乞いをするストリートチルドレンを見て「こんな世界が本当に存在するんだ……」と驚いた矢先、その晩の会食では沢山の食べ物が残されていたんです。

外にはご飯を求める子どもがいるのに、隣のホテルでは大人が大量の食事を残している。そんな世界の歪みを感じて「この仕組みを変えたい」と入社3年目の春に大学院に進学しました。

大学院時代のクラスメイトと(本人・左後列2番目)

進学先では持続可能な企業活動をテーマに研究しました。授業の一環で社会起業家の話を聞く機会があり、その時に「ソーシャルセクターは常にリソースが足りていない」という声を聞き、こうした団体とリソースがあるビジネスセクターをつなぐ仕事に関わりたいと考えるように。そして修了後の2020年、クロスフィールズに加入しました。

コロナ禍の広報に試行錯誤。変化のきっかけは現地同行

2020年2月に加入後、コロナ禍の影響はますます大きくなり、留職の新興国派遣やフィールドスタディなど既存事業は軒並み停止を余儀なくされました。事業の現場を見る機会はなくなり、加えてリモートワークでチームとの一体感も感じられず、何をするにも手触り感がない感覚でした。さらに広報は未経験での挑戦だったので、答えが全くわからず自信が持てない日々が続きました。

意識が変わったのは加入から5ヶ月が過ぎたころ、念願叶って宮城県石巻市での留職に同行させてもらった時です。同行は1週間でしたが、留職者が社会課題の現場で表情が変わったり、考えを深めていったりする様子を実際に見て、留職の価値が自分の中でしっくりきたことを覚えています。

広報は現場に行かないことのほうが圧倒的に多いのですが、担当メンバーからの話や資料をもとに彼らの感覚を想像し、彼らになりきったつもりで、note記事など広報物を作成しています。一方で「どのように発信したら社会に届くか」という広報の視点と、常に新しい形でクロスフィールズの価値を発信する意識を持つように心がけています。

この意識がついたのは、「広報の仕事って答えがないものかも……」と思った時のことです。それまでは答えを当てようと過去の広報物に沿った形で仕事をしていたのですが、チームリーダーにその姿勢をあっさりと見抜かれて。答えは自分で作るものだと思った時、仕事の幅がぐっと広まって面白さも増していきました。

とはいえ、未だに広報という仕事の難しさも感じています。広報って成果がすぐには現れないし、数値で測れるものでもない。記事のプレビュー数が成果だと考えられるかもしれませんが、個人的にはしっくりこないんです。それより「記事を読んだよ」という声がやりがいにつながっています。

たとえばある時、メンバーが自身のインタビュー記事をご家族に共有してくれた時のこと。彼のお母さんから届いた「NPOってよくわからなかったけど、楽しそうに仕事していて何より」というメッセージを見て、ちゃんと記事が届いている、書いてよかった、って思えたんですよね。

いろんなものを、かき混ぜたい

私はクロスフィールズでの仕事を通じて、「クロスフィールズに共感してくれる仲間を増やし、かきまぜて、活性化する」ことに取り組んでいきたいです。

共感してくれる仲間を増やすとは、団体の認知を上げること。社会課題解決に取り組みたい、あるいはすでに取り組んでいる企業や人から「クロスフィールズに相談してみよう」と思ってもらえるように、より多くの人へ団体の活動を発信していきたいです。

「かきまぜて活性化する」については、プログラム参加者(通称・アラムナイ)を巻き込んだコミュニティづくりがあります。クロスフィールズは「社会課題を自分事化する人を増やす」ことをミッションに掲げていますが、ただ自分事化して終わりではもったいない。すでに社会課題が自分事になっているアラムナイ同士が繋がって、課題解決につながる一歩を踏み出す後押しができればと思っています。

加えてクロスフィールズ内部も「かきまぜて活性化する」ために、より働きやすい組織文化を作るチームを立ち上げたり、不定期で勉強会を開催したりと様々なチャレンジをしています。

こう振り返ると純粋な広報業務の枠をはみ出た活動も多いのですが、その背景には私の「やりたい」を受け入れてアサインしてくれるクロスフィールズの柔軟性が大きいと感じています。これからも広報という仕事の枠にとらわれず、自分なりに社会課題解決につながる活動を続けていきたいです。

**
クロスフィールズでは、現在チームメンバーを募集しています。詳しくは以下の採用ページよりご確認ください!