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桃の海外輸出を通じた日本の農業課題解決に取り組む│ SAP第一期活動レポート

2023年11月〜24年5月まで、クロスフィールズのプログラム参加者向けに実施した「Sailors Acceleration Program(以下、SAP)」。これは社会課題の解決に向けたアクションや、そこに向けた学びに着手するための活動を、クロスフィールズが1on1による伴走や支援金の支給を通じて応援するものです。(第二期は2024年7月末より募集開始予定)

今回は第一期参加者の藤井さんによる活動レポートをお届けします!


取り組んだテーマと背景

SAPに参加者の藤井です。SAPでは「桃の海外輸出を通じた日本の農業課題の解決」のテーマに取り組みました。
 
私はもともと食品メーカーで働いており、その際にクロスフィールズのプログラムに参加しました。そして昨年会社を辞め、実家の家業である桃作りに携わり始めました。

日本の農業は「高齢化が進んでいる」「稼げない」とよく言われますが、岡山の桃も例外ではなく、まさにその課題を強く実感することになりました。
 
私自身、幼少の頃から食べて育った岡山のおいしい桃を未来に残していきたいと思い、農業を稼げる産業にし、従事者を増やすきっかけづくりをしたいとこのテーマを掲げました。稼ぐ手段として海外輸出に着目したのは、将来的な伸び代がある点と、私自身おいしい桃を世界に広げていきたいという想いが交わったからです。

桃農園の様子

SAPの活動について

SAPでの活動としては、2024年の収穫期(7~8月)に向けて輸出ができるよう、国内の輸出業者様と商談することを目標にしました。
 
私自身、輸出にかかわることは初めての経験だったので、まずは基礎知識の習得からスタートしました。情報収集するなかで、農林水産省やJETROが関わる食品輸出プロジェクト(GFP)があることを知り、GFPが主催する勉強会や相談会に参加しました。相談会では、輸出を目指す農業関係者の方と知り合うことができ、輸出業者様のリアルな意見や、輸出に対する課題を知ることもできました。
 
このような行動を起こすなかで、輸出の規制や実績を考慮し「中東への輸出を目指したい」と公言していたところ、ちょうど桃を中東に輸出したいという輸出業者の方とつながることができ、実際の商談に至りました。現時点で輸出は確定していませんが、今期(24年夏)に輸出が実現できるかもしれないという状況まで話を進めることができました。
 
桃は日持ちが悪く傷つきやすい果物なので、輸送中の状態変化など、今後も課題はでてくると思いますが、実績を積みながら、稼げる農業の実現に向けて数量を増やしていきたいと考えています。

SAPでの学びとこれから

SAPでは、クロスフィールズ(CF)メンバーが伴走をしてくれ、定期でCF、SAP参加者からご意見やアドバイスを頂ける機会がありました。そのなかでは、活動をよりスケールアップしていくための気づきを与えてもらい、自分自身の今後のビジョンについても深く考える機会になりました。
 
SAPの活動を通して、当初から考えていた輸出に向けて大きな一歩が踏み出せたことは間違いありません

今後のビジョンとして「桃を世界に広げていきながら、多くの人が農園に集うような、コミュニティ型の農園を作っていきたい」という新たな想いも芽生えました。生産者と消費者が直接的につながり、人が交わることで、農業がより継続的に発展する未来を岡山の地から作っていきたいと考えています。
 
最後になりましたが、活動期間中に伴走し、いつも話を聞いてくださったCF松本さん、西川さん、愛のある壁打ちをして頂いたCF小沼さん、温かい励ましをいただいたCFメンバー、SAP同期の皆様、7ケ月間本当にありがとうございました!

藤井さん本人・後列右から3番目

SAPの第二期は24年7月末より募集を開始します。
特設webページが完成次第、詳細をご案内しますのでどうぞお楽しみに!