全世界の社員が同時に越境─日本・インドネシアのリーダーと対話し磨くグローバルリーダーシップ
オムロン(株)では全世界の社員を対象とした、選抜型の次期経営層向けリーダー研修を実施しています。その一環で2022年9月から11月に、オンライン型・社会課題体感フィールドスタディを実施しました。同社が本プログラムを実施するのは昨年に続いて2回目です。
目的は参加者がグローバルな社会課題を体感して視点を広げること、そして個人のビジョン・ミッションを見つけ、それが企業理念とどう共鳴するかを考え、グローバルリーダーとして社会課題解決に向けた行動を起こせるようになることです。
プログラムは全編英語で実施され、北米・南米、アジア太平洋、中国、ヨーロッパから次期経営層候補の16名が参加。オンラインで日本・福島、インドネシアとつながり、現地の社会課題への理解や、その解決に取り組むリーダーとの対話を行いました。
参加者が場所や時差の制約を超え、日本とインドネシアに「越境」した今回のプログラム。その模様や参加者と人事担当者からのコメントをお伝えします!
福島の「いま」を体感。対話からリーダーシップのヒントを得る
今回プログラムは ①スタートアップセッション ②福島とインドネシアでの対話セッション ③フォローアップセッション の3部構成で実施しました。
スタートアップセッションではクロスフィールズ・小沼による「社会課題の現場とリーダーシップ」をテーマとした講話などを実施。参加者らはリーダーシップ発揮に重要な「自分のビジョン・ミッションと大切にしたい価値観」について考えを深めはじめます。
続く対話セッション、前半は福島と繋がりました。オンラインによる現地訪問では、未だに時が止まっているエリアやその一方で賑わいが戻ってきた駅の様子など、参加者は福島の「いま」を映像で体感していきます。
その後は現地のリーダーを迎えて対話を深めます。ゲストは福島の復興を担う人づくりに挑むあすびと福島の代表・半谷さんと、唐辛子を通じたコミュニティ活性化を行う小高工房の代表・廣畑さんです。
復興に向けて立ち上がり、周囲の人々を巻き込んで現地の課題を解決しながら事業を展開する2名。彼らのお話を聞き、参加者は自分のビジョン・ミッションを見つけるヒントを得ていきます。
福島での対話セッションと内省を経て、参加者からは以下の声が聞こえてきました。
ビジネスと社会課題解決は両立できる。インドネシアからの学び
対話セッションの後半ではインドネシアの団体と繋がります。インドネシアは経済発展がめざましい一方で、経済的な格差や教育問題、医療アクセスやジェンダー不平等など、様々な社会課題を抱える国です。そんな現状に対して、社会的企業やNGOが解決に向けて取り組んでいます。
今回は現地の社会的起業家を支援するInstellar(インステラー)の代表・Romy(ロミー)さんと、伝統工芸品の製造・販売等を通じて女性支援に取り組むTORAJAMELO(トラジャメロ)の代表・Dinny(ディニー)さんを迎えて行いました。
「インドネシアの課題を解決したい、という気持ちをエネルギーに起業へと踏み出した」「チャリティーではなくビジネスモデルを成立させ、持続的に事業を行っている」など、2名は自身の経験を語っていきます。
自分のビジョン・ミッションをもとに、事業を通じてインドネシアの社会課題解決に取り組むリーダーたち。彼らとの対話を経て、参加者は以下のような気づきを得ていきました。
16名が見つけたグローバルリーダーの形
日本とインドネシアでの対話セッションを踏まえ、最後のフォローセッションでは「グローバルリーダーとしてのマイミッション」をテーマに考えを深めていきました。以下ではその一部をご紹介します。
オムロン(株)・グローバル人財戦略部タレントマネジメント課 担当者の声
昨年より本プログラムを導入するオムロン(株)の人財育成担当・重森さんは、継続的に実施する理由や参加者に起こった変化をこう語ります。
今回のプログラムはオンラインかつ全編英語だからこそ、全世界の参加者が同じ体験をし、内省を深めることにつながりました。
クロスフィールズはオンライン型・社会課題体感フィールドスタディのほか、留職プログラムや共感VRワークショップなど、社会課題の現場への越境を通じたリーダーシップ育成プログラムを展開しています。
詳しくは公式webサイトをぜひご覧ください。