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SDGs達成のために活用したいKPIとは?活用事例もご紹介!

昨今、さまざまなシーンで目にするSDGs。あらゆる国、すべての人が取り組むことが求められています。取り組む主体のひとつが企業。企業がSDGsを達成するためには、具体的な行動が必要です。しかし実際に行動する際、何を具体的な指標として取り組めばいいのか?と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで今回はKPIに注目して「SDGs達成のためにKPIを活用する方法」などお伝えします。

SDGs達成のためにKPIを活用すべき理由

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企業でも取り組むことが求められているSDGs。企業としてSDGsに取り組み、ゴールを達成するために活用したいのがKPIです。

ここでは「KPIとは何か」「KPIを設定するメリット」「他社のKPI」を取り上げ、それぞれ解説していきます。

SDGsとは

SDGsとは、「地球全体(国連加盟国全体)で取り組むべき、持続可能な開発の目標」のことです。地球環境の保護やジェンダー平等、貧困や飢餓の撲滅、教育の普及、持続可能な開発や経済成長を目指すものであり、17のゴールから成ります。

SDGsの達成を目指す企業は国内外に多く存在し、様々な形で取り組んでいます(企業をはじめとするSDGsの取り組み事例はこちらで解説しています)

KPIとは何か

SDGsは実際に行動しないと達成できません。行動するには具体的な目標が必要ですが、「KPI」を活用して設定していくことができます。
KPIとは、Key Performance Indicatorの略称です。日本語では「目標の達成度を表すための指標」を指します。

たとえば「2050年までに、製品開発の際に出るCO2の量を25%減にする」とした場合に、現在どこまで計画が進んでいるかを測るための指標がKPIです。SDGsのゴールは規模が大きく、漠然としていると感じる人も多いかもしれません。しかしKPIを活用することで、自分ができることは何か?が明確になり、目指すべきゴールも描けるでしょう。

KPIと関連する語句、「KGI」について

KPIと関連する語句として「KGI」があります。これはKey Goal Indicatorの略称です。KPIが「目的に向かってどれくらい進んでいるかを知るための中間指標」であるのなら、KGIは「最終的にたどり着くゴール指標」を指す言葉です。

上の例でいえば、「2050年(まで)に、製品開発の際に出るCO2の量を25%減にすること」がKGIであるといえます。

SDGs の達成のためにKPIを設定するメリット

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KPIを設定することは、最終的な目的であるSDGsの達成に役立ちます。その理由について考えていきましょう。

客観的に物事が判断できる

KPIを設定する大きなメリットのひとつは、「客観的に物事を判断しやすくなる」というものです。

私たちは自分自身や、自分が所属する企業を評価するとき、厳しくなりすぎたり、逆に甘くなってしまったりします。しかし明確な数字で設定されたKPIは、このような主観的な判断を退けてくれるため、企業が掲げるSDGsの達成に向けて重要な一歩となるでしょう。

ゴール到達の手順や方法を可視化できる

ゴールへの到達には、分かりやすい手順や効率的な方法を設定することが非常に重要です。

具体的なやり方は、以下の通りです。
1.最終的なゴール(KGI)が何かを考え、設定する
2.KGIに至るために必要な要因を洗いだす
3.2を元として、KPIを設定する
4.3で設けたKPIに到達するために、さらに小さいKPIを作っていく
5.もっとも適切な(もっとも身近な)KPIを達成するために動き始める
6.必要に応じて見直しを行う


KGIをもとにKPIを設定し、進捗ごとに見直しを行うことで、手順や方法が適切か精査しやすくなります。こうすることで無理なくKGIに近づけるでしょう。

より強くSDGs達成を意識できる

KPIを設定することは、SDGsに取り組む個人のモチベーションアップにもつながります。人は漫然とした目標を設定するだけではなかなか動けません。KPIの設定は、SDGsの達成という最終目的のためのモチベーションを保つためにも有効なのです。

他社のKPIを知る

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このようにKPIを設定することには多くのメリットがあります。ここでは、実際の企業が設定しているSDGs達成に関わるKPIをいくつか紹介していきます。

伊藤園

(株)伊藤園では、SDGsのひとつである「環境への配慮」としてKPIを設定しています。具体的には

2022年4月期のKPIとして、「製造部門のCO2排出量を、2013年度に比べて-1%とする」

と掲げています。また同社では、2018年度の活動目標と実際の活動実績を具体的な数字として発表しています(2018年度の目標は「2016年に比べて-11.2%」、実績は「2016年に比べて-8.7%」と公表されています)。

出典:
株式会社伊藤園「伊藤園CSR/ESG目標(KPI) 中長期目標及び2018年度実績・2019年度目標」

味の素

味の素(株)では、温室効果ガス削減への対策として、実績とKPIを公開しています。
たとえば2018年度では「温室ガスの排出量対生産量の削減率」として35%を達成しており、2020年度はこの数値を38%にするべく動く、としていました。

このような味の素の取り組みは、農林水産省でも大きく取り上げられており、SDGsの達成を目指す会社のひとつとして特集されました。

出典:農林水産省「SDGs×食品産業 味の素株式会社」

取り組み事例からみえてくるもの

SDGsを意識する会社ならば、KPIの設定はほぼ必須といえるでしょう。
KPIは「絶対実現不可能なもの」では意味がありません。すでに取り組んでいる企業事例から、「企業努力を重ねれば達成できる確率が高い数字」「達成を目指せる数字」が設定されていることが分かります。
KPIはあくまで「中間指標」です。既存事業や活動の現状を踏まえて、現実的な数字を設定することが、無理のないSDGs達成の取り組みにつながるでしょう。

SDGsを実現するためにKPIを立てよう

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KPIは「中間指標」を表す言葉であり、KPIの設定はSDGsを達成において非常に有意義といえるでしょう。実際に取り組んでいる企業事例からも、現実的なKPI数値を設定することが大切となってきます。

NPO法人クロスフィールズでは、「留職」などさまざまな越境プログラムの運営を通じてSDGs #17 「パートナーシップで目標を達成しよう」を推進しています。興味のある方は公式noteやホームページなどをぜひ参考にしてみてください。



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