ソーシャルセクター支援の取り組み(2017-2022年)
クロスフィールズは2017年から2022年まで、「ソーシャルセクター支援」の枠組みで国内外のNPOや社会的企業とともに、社会的インパクト創出の加速に取り組んできました。本取り組みは2023年より「Co-Create」の領域に統合されましたので、これまでの活動を以下にご紹介します。
Case1:国境を超えて生まれる社会起業家たちの化学反応
2017年から2019年にかけて、共通の社会課題 (農家支援/有機農業の推進) に取り組むアジアの社会起業家同士の学び合いを促進するプロジェクト*を実施しました。本プロジェクトでは、日本・ベトナム・フィリピンより3団体の社会起業家らが互いの活動現場を訪問し、学びを深めました。ベトナムから参加したFargreen代表のTran氏は「同じ目標を目指すリーダーとの出会いを通じて今後のビジョンなども再確認でき、有意義な時間となった」と振り返りました。クロスフィールズは「橋渡し」役として、視察の計画立案から成果物の進捗管理等の企画・運営を行い、起業家同士が鼓舞しあう場づくりを担いました。
この学び合いをさらに発展させ、2019年には幹部メンバーの人材交流も実施。フィリピンのGood Food CommunityよりErnest Barreiro氏が、京都を拠点とする(株)坂ノ途中に2週間滞在しました。同様の活動を行う日本企業で2週間の実務を経験したBarreiro氏は「社会的企業におけるスタッフ育成やリーダーシップのあり方などたくさんの学びがあった。この経験をフィリピンでの活動に活かしていきたい」と語っています。
*本プロジェクトは、トヨタ財団の国際助成プログラムにご支援いただき実施しました。詳細レポートはこちら
Case02:障がいを持つ人も働きやすい社会の実現に向けて
現地の社会的企業Saujanaとインドネシアの民間企業に向けた障がい者雇用ガイドラインの策定をサポートするプロジェクト*を2016年から2017年にかけて実施しました。日本よりJETROやNPO法人Future Dream Achievement (障がい者を含む就業困難な人々の就労支援を行う日本の非営利組織)等を巻き込み、日本とインドネシアの両国でインクルーシブな社会づくりへの意見交換と現地視察ツアーを実施。
クロスフィールズは全体の企画・運営を担当しました。Saujana代表のRubby氏は「日本の障がい者支援の現場を視察し、ガイドライン策定に向けた大きな学びを得ることができた」とコメントしています。
*本プロジェクトは、トヨタ財団の国際助成プログラムにご支援いただき実施しました
Case03:コロナ禍で苦境の団体を支援するオンラインプロボノ活動
留職プログラムの経験者 2名とクロスフィールズのメンバーが有志でチームを組み、オンラインでベトナムの社会的企業Toheを支援するプロボノ活動を行いました。2020年8月末から11月末のプロジェクト期間中、メンバーは主に終業後や休日の時間を使用し活動。Tohe製品の日本輸出と販売に向けた調査や戦略策定などに取り組みました。
Tohe代表のVan氏からは「コロナ禍で売上が激減し、事業存続のために日本への輸出を検討していた。プロボノメンバーには市場調査や販売戦略の作成、代理店の開拓をしてもらい、輸出販売への大きな足掛かりとなった」という声が届いています。