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【新規事業レポート】オンライン対話型 社会課題体感フィールドスタディ@南相馬

こんにちは、広報担当の松本です。今回は先日開始した新規事業、「オンライン対話型 社会課題体感フィールドスタディ」についてレポートします。プログラムの舞台は南相馬。現地にて人材育成などに取り組む一般社団法人 あすびと福島さんご協力のもと、PwCコンサルティング合同会社さま向けに2日間かけて実施しました。
(写真は浪江町の請戸小学校)

実は私自身、今回の舞台である南相馬へは行ったことがなく、フィールドスタディの参加も初めてでした。「本当にオンラインで社会課題を体感するなんてできるんだろうか?」そう思いながらプログラム当日を迎えました。どんな2日間となったのか、参加者の視点からレポートします。

オンラインでの「体感」とは? 「対話」とは?

初日は社会課題の「体感」からスタートしました。11名の参加者と現地の映像を視聴していきます。1週間前に撮影されたばかりだという動画には、いまだに残る震災の傷が次々と映し出されていきました。あすびと福島代表・半谷栄寿さんに解説していただきながら観ることで「本当に福島沿岸部の被災地はこんな状況なんだ……」と思わず鳥肌が立ちました。

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(浪江町請戸地区の旧墓地)

その後、現地で社会課題に取り組む方々とオンラインで対話しました。最初に登場したのは小高工房代表の廣畑裕子さん。被災経験と、その後の唐辛子の製造・販売事業を通じたコミュニティづくりに至るまでのお話を半谷さんとの対談形式で伺いました。彼女から震災当日のお話を聞いていると、そのときの生々しい情景や、現地にいた方々の心情が思い浮かび自然と涙があふれてきました。お話のあとは廣畑さんも交えて参加者が感想を伝え合いました。そこでさらに廣畑さんから自身がコミュニティづくりにかける思いや、仕事をするうえで大切にしていることなどをお聞きすることができ、対話が深まっていったのを感じました。また、廣畑さんと半谷さんの対談は共に南相馬で社会課題に取り組んできた同志の「絆」を感じ、思わず胸が熱くなりました。

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(対談の模様。写真は左から廣畑裕子さん、半谷栄寿さん)

続いて登場した小高ワーカーズベースの和田智行さんからは、ご自身がいま南相馬で取り組んでいる数々の事業についてお話してもらいました。「地域の100の課題から、100のビジネスを創出する」として次々にプロジェクトを立ち上げる和田さん。そのあとの時間では、参加者から「社会課題」や「地域活性化」にまつわる感想や、さらなる質問が相次ぎます。それに対して、和田さんより経験にもとづいたご自身の考えを共有していただき、参加者からは「今までにない視点から、社会課題や地域活性化について考えるきっかけになった」といった声が聞かれました。

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(小高ワーカーズベースのミッションと代表の和田智行さん)

最後に登場したのはあすびと福島の半谷栄寿さん。元・東電役員の責任と地元復興への貢献として南相馬で志してきた人材育成について伺いました。福島の復興を担う若者の育成に全力を注ぐ半谷さんは、「自分がやりたいことだったら、実現したい社会を絶対にあきらめない」と語りかけます。その熱意は画面越しでもしっかり伝わってきました。半谷さんの情熱に刺激を受けた参加者からは「『自分のやりたいこと』を起点に働き方や生き方を考えたい」といった感想が寄せられました。また、「リーダーシップとはなにか」という質問に対する半谷さんの答えを受けて、参加者たちは「周りが巻き込まれたくなるような状況をつくる力」に思い巡らせ、考えを共有していきました。

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(あすびと福島が目指す人材像と、同団体・代表の半谷栄寿さん)

ここでは書ききれないほど多くの話を聞き、感情が揺さぶられた初日。話を聞くだけではなく、感想を伝えたり質問したりすることで、情熱をもって働く人々が仕事にかける「想い」をオンラインでも「体で感じる」ことができました。

体感と対話を通じて、自分と向き合う

南相馬で社会課題に取り組む方々と対話をするうちに、ある疑問が生まれました。「わたしは仕事を通じて何がしたいのか。どんな社会がほしいのか」ということです。初日のプログラムが終わってからも、ずっとこの問いは頭から離れませんでした。

続く2日目のセッションでは、ほかの参加者と感じたことや考えたことを共有していきました。

「まとまっていなくてもいいので、いま考えていること、感じていることをありのまま話してください」という進行役のことばに従って、前日からずっと考えてきた「仕事で実現したいこと」や「つくりたい社会」について話していきました。最初はぼんやりしていた考えも、話していくうちに整理されていきます。また、ほかの参加者からフィードバックや質問をもらうことで「わたしは仕事を通じて、こんなことをやりたいんだ」と、改めて認識していきました。いままで会ったことのないひとに向けて、画面越しに自分の感じたことをありのままに話す、なんて普段はなかなかできません。けれど一緒にプログラムを体験し、そこで生まれる「喜怒哀楽」を共有した相手だからこそ、仕事のことや未来のことも本音で対話ができたのだと思います。
こうして2日目のセッションも終了。終えたときには、「自分は何がしたいのか」という問いへの答えがすこし見えてきた気がしました。

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(参加者同士が感想を共有している場面)

振り返ると、このオンラインプログラムは「社会課題の体感」だけでありませんでした。自分の感情に正直になることで自分自身に向き合い、未来についてじっくり考える時間になりました。また、オンラインにも関わらず参加者の方々につながりが生まれていったのを感じました。今回感じたことや考えたことを一度で終わらせず、定期的に振り返ることで、仕事への向き合い方や未来について引き続き考えていきたいです。

後日談ですが、南相馬とつながり続けたい、という思いからあすびと福島さんが伴走している「高校生が伝えるふくしま食べる通信」の購読をはじめました。季節ごとに届く福島の農家さんの思いと味覚を楽しみながら、今回のプログラムを振り返るきっかけにもなればいいな、と思っています。

*記事にてご紹介した「オンライン対話型 社会課題体感フィールドスタディ」をはじめ、クロスフィールズの新規事業についてはこちらからご覧ください。

*2018年に南相馬で実施した現地型の社会課題体感フィールドスタディの様子は、こちらからご覧ください。



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