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コーチングがもたらす効果とは?質問のポイントも紹介

コーチングは人材育成のアプローチの一つとして多くの企業が注目しています。しかし「どんな効果があるの?」「取り入れる必要ってあるのだろうか?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事ではコーチングがもたらす効果や、取り入れる際のポイント・注意点を紹介します。

コーチングとは?ティーチングとの違い

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ここではコーチングの定義と、混同されやすいティーチングとの違いについて解説します。コーチングとは、コーチを行う側(コーチ)が質問や対話などのコミュニケーションを通じて、相手の内面にある考えや答えを引き出す手法のことを指します。特徴は相手が自分で答えを引き出させるようにサポートする点です。コーチングを受ける側は「自分で答えを引き出せた」といった達成感が得られやすく、モチベーションや主体性の向上につながりやすいです。

一方ティーチングは、相手に直接答えを教えたりアドバイスしたりする手法です。ティーチングは指導者側の一方的なコミュニケーションになり、教えられる側は受け身になってしまう傾向が強いです。指導者と適切にコミュニケーションが取れなければ、教えられる側のモチベーションや主体性の低下につながるかもしれません。

相手の主体性や能動的な思考を引き出す効果があるコーチングは、自律型人材の育成に有効な手法だといわれています。

コーチングがもたらす効果は3つ

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コーチングを通じた人材育成は時間がかかるため、ある程度企業側の負担も必要です。しかし、コーチングがもたらすメリットを知ることで、長期的な視点で企業の成長も期待できます。

コーチングがもたらすメリットは以下の3つです。

・自律型人材が育つ
・従業員のモチベーションが上がる
・思わぬアイディアを引き出せる

■自律型人材が育つ

コーチングでは、相手が目標達成のための答えを自分で見つけるため、自ら考え行動する自律型人材の育成に効果的です。自律型人材についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

■モチベーションの向上・維持に役立つ

コーチングを受けた相手が自分で答えを引き出せた場合、達成感から主体性が高まります。主体性の向上はモチベーションのアップや維持に効果的です。

■柔軟な思考・アイデアを引き出せる

コーチングは対話を通じて、多角的に物事を考えられるように導きます。そのため発想力や物事を多角的に捉えるスキルの向上にもつながるでしょう。

コーチングの効果がなくなる?機能しない理由2つ

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コーチングには魅力的なメリットがありますが、場合によってはうまく機能しない可能性もあります。機能しない代表的な原因は以下の2つです。

・コーチの能力不足
・コーチングが相手の性格に合っていない

上記が当てはまる場合は、コーチングが機能しない場合があります。順に見ていきましょう。

■コーチの能力・経験不足

コーチのスキルや知識不足の状態でコーチングを行った場合、コーチングの効果が出にくい可能性があります。コーチングで求められるスキルは以下の3つです。

・相手の話に共感し、理解する「傾聴力
・相手が答えを導けるよう効果的な質問を行う「質問力
・相手の行動や成長を言語化し伝える「承認力

効果的な質問をするためには、ゴールを見据えた計画性も重要です。そのためにはコーチングを受ける側の心理状態なども関わってくるため簡単ではありません。効果的な質問をするには一定のスキルと経験が求められます。

コーチングに必要なスキルについてはこちらの記事でもご紹介しています。

コーチのスキルや知識が不足している場合は、以下の資格を取得するのもおすすめです。

・一般社団法人 日本コーチ連盟
・国際コーチング連盟 ICF認定資格
・(一財)生涯学習開発財団認定コーチ資格

いずれも民間資格であり、組織ごとに内容は異なります。目的に合った資格を選ぶのが大切です。

(一般社団法人 日本コーチ連盟:https://www.coachfederation.jp/shikaku/)
(国際コーチング連盟:https://icfjapan.com/credentials)
((一財)生涯学習開発財団:https://coachacademia.com/certification/gcc/)

■コーチングを受ける側の性格に合っていない

コーチングを受ける側に主体性がない場合は、コーチングをしても効果が得られないケースがあります。その場合はティーチングのほうが適しているかもしれません。

成長意欲が感じられない相手にコーチングを実施しても効果が出にくいため、どのような人材にコーチングが必要か見極めることも大切です。

コーチングは効果測定が難しい。長期的な視点で取り組もう

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コーチングで得た効果は数値として評価しづらく、長期的な取り組みとなるなる点に注意しましょう。評価基準も明確なものがないため、独自の評価基準を設定することが大切です。「目標が達成されているか」「自律して行動できるようになっているか」など、定期的に評価や分析をしましょう。

定期的な評価をしないと、相手のモチベーションが減少してしまう可能性があります。コーチは相手のモチベーションを維持できるように支援していくことが大切です。

コーチングする際の効果的な質問のポイント

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コーチングの効果を最大限生み出してコーチングを成功させるために、コーチは質問をする際に抑えておきたいポイントがあります。それは以下の2つです。

・できるかぎりシンプルに質問する
・質問は多角的にいくつか用意する

冗長的な質問は相手の思考を停止させてしまう恐れがあります。できるかぎり直感的に答えを導けるよう、短くシンプルな質問に努めましょう。

また質問は相手に気づきを与えるように行うとよいでしょう。あらゆる視点から質問したり、段階的に質問したりして、点と点が線につながるように促すのがポイントです。

コーチングの効果は3つ

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コーチングで得られる効果は以下の3つです。

・自律型人材が育つ
・従業員のモチベーションが上がる
・思わぬアイディアを引き出せる

このようにコーチングを受ける相手自身に答えを導かせることで、主体性や能動性を高め自律型の人材育成に役立ちます。また相手のモチベーションが上がることで、成長意欲や「組織へのエンゲージメントを高める点も大きなメリットです。

ほかにもコーチ側がクライアントにさまざまな角度から質問することで、思わぬアイディアが生まれるかもしません。しかしコーチングの成果は見えづらく長期的な取り組みになるため、コーチングを行う側のコーチスキルや知識を深めることが大切です。

NPO法人クロスフィールズは、社会課題の現場と企業で働く人をつなぐさまざまな事業を行っています。「留職」プログラムではコーチングの考え方を取り入れるなど、個人の成長をサポートする事業を多く展開しています。具体的な取り組みは公式noteやホームページでご紹介しています。ぜひ参考にしてください。




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