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新興国に越境!留職レポート・海外編

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アジア新興国を舞台にした留職レポートをお届けします。
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記事一覧

留職で部下はどう変化した?留職者と上長の対談インタビュー(後編)

(株)クボタは2023年より留職を導入し、これまで3名が参加しました。今回はカンボジアに留職した吉岡さんと上長の能登さんより、留職に参加した理由や送り出し側の心境とリアル、今後のキャリアなどを伺いました! *本記事は前後編です。前編は以下よりご覧ください。 留職を通じて生まれた個人と組織の変化 ――留職を経て仕事への向き合い方にどのような変化がありましたか? 吉岡:相手に熱意を伝えることへの意識が強くなりました。留職では熱意を持って「ミッション・ビジョン・バリューの変革

留職で部下はどう変化した?留職者と上長の対談インタビュー(前編)

(株)クボタは2023年より留職を導入し、これまで3名が参加しました。 今回はカンボジアに留職した吉岡さんと上長の能登さんより、留職に参加した理由や送り出し側の心境とリアル、今後のキャリアなどを伺いました! 「留職は自分のためにある!」直感で応募――留職に参加したきっかけを教えてください。 吉岡:公募を見た瞬間、「留職プログラムは自分のためにあるのでは?」と思ったほど、私が求めている経験が得られそうだったからです。 もともと大学時代から国際的な社会課題に関心がありました

パイロット人事部に聞く「留職の価値」とは?

(株)パイロットコーポレーションでは2023年より留職プログラム(新興国派遣)を導入し、社員2名を派遣しました。今回は同社人事部 部長の川島さんと人財戦略課 係長の山本さんより、留職プログラムを導入した理由や参加者の変化、プログラムの価値などについて伺いました。(以下、敬称略) 自律的なグローバル人財育成のために留職を導入――はじめに貴社の人財育成戦略の方針について教えてください 川島:当社では、①幅広い視野を持ち、グローバルな視点で自ら考えて行動する ②異なる意見も認め

留職受け入れ10年!インドのパートナー団体が語る「留職の価値」

インドで貧困層向けの電力供給事業に取り組むE-Hands(イーハンズ)は、2014年から現在まで7名の留職者を受け入れ、留職以外でもクロスフィールズと様々な協働をしてきました。 今回はE-Hands代表・Raghu(ラグーさん・以下、敬称略)より、留職を受け入れたきっかけやクロスフィールズとの協働を通じて生まれた変化などを伺いました! インタビュイー ――E-Handsについて教えてください。 ラグー:E-Handsはインドの農村地帯に住む貧困層向けにマイクログリッドシ

中外製薬のプロジェクトマネジャーがインドで社会課題に向き合い見つけた信念

中外製薬の永山さんは、2023年5月から8月にインドへ留職しました。留職先の中期経営戦略やその実行体制づくりなど、組織のコアの部分に携わった永山さん。留職では社会課題の現場と向き合いながら、自身が人生を通じて成し遂げたい信念を見つけていきました。 留職に参加したきっかけ入社17年目の永山さんは製薬研究部門などを経て、製品ライフサイクル管理部門でプロジェクトマネジャーとして活躍していました。これまで複数の海外案件を担当し、チームメンバーからの信頼も厚い永山さんが3ヶ月の留職に

インドネシアで破った「心のバリケード」―留職から5年、様々な領域で挑戦

電源開発株式会社(J-POWER)の金谷さんは、2017年にインドネシアに留職しました。留職中は苦手な英語どころか、インドネシア語も使って積極的に相手とコミュニケーションをし、自身の「バリケード」を破って活動していきました。 自分に自信がなく、与えられた場所の中だけで過ごすタイプだったという金谷さんですが、留職を経て自身との向き合い方や仕事への姿勢がガラリと変わったといいます。留職中の挑戦やその後の変化を伺いました。 思い切って海外で挑戦。到着したのはインドネシアの田舎町

3カ国の社会起業家が「有機農業」でつながるー越境での学びあい

クロスフィールズのソーシャルセクター支援事業では、東アジア・東南アジアのソーシャルセクターに焦点を当て、社会課題の最前線で活動する団体の組織力や課題解決力の強化を目的とし、よりグローバルな規模での社会課題の解決を目指すプログラムを展開しています。 今回はアジアにおいて共通の社会課題に取り組む社会起業家や団体同士が互いに交流し学び合うことを通じて、社会課題解決の可能性を広げることを目的としたプログラムを2017年から2019年にかけて実施しました。 (本レポートは2019年に

アフターコロナに新興国へ留職。そこで見つけた「諦めない自分」

電源開発(J-POWER)では2017年より留職プログラム(新興国派遣)を実施してきました。その目的の一つに自律型人材の育成があります。コロナ禍を経て自律型人材の重要性が高まるなか、同社は2022年10月に一時中断していた留職(新興国派遣)の再開へと踏み切りました。 まずは2022年1月末に社内で公募を開始し、選考プロセスを経て4月に派遣者を決定。クロスフィールズと連携しながらコロナの感染状況を注視し、安全を確認のうえ2022年10月〜12月にカンボジアでの現地活動を実施し

ラオス農村部に明かりを灯すー留職で描いた「人々の生活を豊かにするモノづくり」

現在、日立製作所のデジタルソリューション事業統括本部で活躍する菊池さんは、2013年に1.5ヶ月にわたりラオスへ留職。無電化地域に太陽光を活用した製品を提供する団体で活動しました。 留職を通じて「エンジニアを目指した頃の想いが呼び起こされた」と言う菊池さん。現地の人々との協働や自ら仕事を生み出していく経験を通じて、仕事への向き合い方に変化が生まれたと振り返ります。 ラオス農村部の生活向上に取り組む菊池さんは「異なる環境で、課題の発見から解決まで挑戦してみたい。そして、限ら

課題解決するまで帰れない?パナソニックのデザイナーがベトナムの村で奮闘! 

パナソニックの山本さんは2012年、ベトナムでソーラークッカーを通じた環境問題と健康被害の解決に取り組む社会的企業で1ヶ月にわたり留職しました。 限られた時間にもかかわらず、現地団体から「課題解決をやり遂げるまで、日本に帰すわけにいかない」と言われ、短期間で成果を出すべく奮闘した山本さん。それから10年、当時を振り返りつつ、新規事業を担当するなか、留職で身についた失敗を恐れない姿勢とユーザー視点が活きているといいます。 目的は「ベトナム農村部の課題解決」山本さんが留職に参

テルモの製品開発担当がインドネシアで医療課題に挑む

テルモの高橋さんはインドネシア・ジャカルタへ留職し、日本へ帰国後はアメリカ赴任も経験しました。異なる環境での業務を振り返り、「世界中どこでも通じることを留職で学べた」といいます。 1本の針の価値を見つめ直すため留職へ高橋さんは2013年、留職に参加しました。派遣先はインドネシア・ジャカルタで活動するNGO・Yayasan Kusuma Buana(以下、YKB)。低所得者向けの小規模クリニックを複数の拠点で運営しています。 高橋さんは3ヶ月にわたりYKBが運営するクリニッ

心配性だった彼女がインドネシアで見つけた「未知の挑戦の楽しさ」

「まったく異なる環境でも人の役に立てるか、一度試してみたかったんです」 こう語るのはパナソニックの飯田さんです。空間照明の技術営業を10年間担当し、そこで培ったスキルを活かして留職に参加。インドネシアで伝統工芸品の製作・販売を通じて貧困層を支援するNGO ・PEKERTI(ペケルティ)で、2015年4月より2週間半にわたり活動しました。 ペケルティはインドネシア・ジャカルタを拠点に活動する団体です。経済的な理由で都市部への出稼ぎを強いられる人々に対し、農村で働く機会を創出

インドでITコンサルが見つけた「真の課題」とは

電通国際情報サービスの真鍋さんは2014年1月から4月まで留職に参加しました。インドでマイクロファイナンス事業を展開する団体にてシステムの効率化とIT人材の育成に取り組みました。10年にわたりITコンサルタントとして働き、欧米でのビジネス経験もある真鍋さん。留職は自ら会社に働きかけて実現したと言います。 本当の意味でグローバル人材になるには、今後の発展が見込まれる新興国での経験が必要だと感じていました。そんな時に留職を見つけたんです。新興国でビジネスを経験できるだけでなく面

ベトナムで見つけた自信 ー思い描く夢の解像度を上げた日々

大きな目標があった。資生堂に入社したら、事業を通じて社会に貢献したい。資生堂なら、社会全体に価値を出すような事業がきっとできる。しかし、どうすれば実現できるのか。そして、私がそれをやることに意味はあるのか。他の誰かがやるほうが、より良い結果を出せるのではないか——。(本レポートは2019年に作成・公開したものを転載しています) 二度目のチャンスを掴む Hさんは、資生堂に入社以来、営業とマーケティングを経験してきた。2017年にイントラネットで留職者の募集を見つけ応募したが落