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越境学習の最新事例をご紹介!プログラムの種類や特徴、メリットは?

CROSS FIELDS

「越境学習」は企業人材の育成におけるキーワードとして、近年注目が高まっています。しかし越境学習の種類は多様で、どのように導入すればいいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今回は越境学習プログラムの種類とそれぞれの特徴、企業事例をお伝えします。

越境学習とは何か?

越境学習の定義

越境学習とは、「これまで慣れ親しんできた環境や考え方の"境界"を超え、新しい機会に触れることで学び、価値観の変容があること」だといわれています。

越境学習研究の第一人者・法政大学大学院の石山氏は「個人にとってのホームとアウェイの間にある境界を往還することによる学び」とも定義しています。(詳しくはこちらの記事でも解説しています)

越境学習プログラムの種類と特徴 

越境学習といえる活動の対象は幅広く、出向や海外駐在など業務に紐づくものから、地域貢献活動やボランティアなど自主的に取り組むものまであります。ここでは、企業が人材育成として取り入れている越境学習プログラムの一部をご紹介します。

兼業・副業

兼業・副業とは、業務時間外を活用し、本業以外の仕事に取り組むことをいいます。例えば英語のスキルを活用してオンライン英会話の講師をしたり、プログラミングのスキルを活かしてwebデザイナーとして活躍したりと様々です。特徴は本業と異なるネットワークを培い、収入ソースを増やせること。ただし本業をおろそかにしない高いマネジメント能力が必要でしょう。

留職プログラム

留職とは一定期間にわたり、社会課題に取り組む国内外のNGOやスタートアップへ飛び込み、本業のスキルと経験を活かして社会課題の解決に挑むプログラムです。兼業やプロボノのように余剰時間で行うのではなく業務として実施するため、どっぷりアウェイに没入して「越境」できることが特徴です。また、担当プロジェクトマネージャーによる定期的な1on1を通じて自身の内省が深まるため、自己成長につながりやすいといえるでしょう。(留職プログラムの詳細はこちら

ワーケーション

コロナ禍で広まったワーケーションも越境の1つです。これはテレワーク制度を活用して、休暇を併用しながら、一定期間にわたりリゾートや観光地などで働くことです。2-3日の短期間から1ヶ月以上まで、個人の働き方に合わせて期間を設定できることも特徴。普段とは異なる環境に身を置き、リフレッシュしながら働くことで、新たな発想やイノベーションを期待できるでしょう。

社会課題体感フィールドスタディ

社会課題体感フィールドスタディとは国内外の社会課題の現場を「体感」し、学びを深めるものです。国内の場合は1泊2日の現地訪問で実施できるため、幹部層・役職者層も参加しやすいことが特徴。社会課題の現場で活動するリーダーと対話し、刺激をもらうことで内省を深め、自身の志を発見していけます。企業のリーダー層が社会課題についてより理解を深めるきっかけにもなるため、企業のサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)の加速も期待できるでしょう。(社会課題体感フィールドスタディの詳細はこちら

越境学習の企業事例・4選

越境学習は自主的に行うものと、企業が人材育成として実施するものがあります。しかし『日本の人事部』(*)によると社会人が自主的に学ぶ時間は低下傾向にあるといわれています。そのため、企業が研修などの形で社員に学ぶ機会を提供することがますます大切になってきているのです。そこで今回は企業が人材導入している越境学習について、種類ごとに事例をお伝えします。(*)参照元:https://jinjibu.jp/article/detl/hakusho/2911/

兼業・副業:キリンHD/三井住友海上火災保険

キリンホールディングスでは2020年に副業を解禁し、ベンチャー企業などで週3-4時間働く社員が生まれるなど、社内的に副業が広まりつつあります。また、外部からの副業人材を公募するなど、送り出すだけでなく受け入れも積極的に取り組んでいます。

また、三井住友海上火災保険では社員が課長に昇進する前提として、出向や社外での副業など「外部での経験」を掲げています。外部で得た知識やネットワークを生かし、新規事業の開発などを促すねらいがあるようです。

留職プログラム:ハウス食品/NEC

留職プログラムは国内と新興国の2タイプあり、それぞれ越境を通じた人材育成につながっています。ハウス食品では社員1名が日本の(株)マザーハウスに9ヶ月にわたって留職し、社外への越境を通じて自身の仕事にかける志を見つけたといいます。NECでは2015年に社員1名がインドに留職。その社員は帰国後、インドの健康課題に取り組む新規事業を立ち上げました。

・ハウス食品の事例詳細はこちら
・NECの事例詳細はこちら

ワーケーション:JAL

JALでは2017年ごろからワーケーションの普及に向けた取り組みを実施してきました。当初は有給取得を推進する目的でしたが、次第にワーケーション先の地方自治体と共同プロジェクトを実施するなど、ワーケーションにとどまらない取り組みへと発展しています。

ワーケーションは地方創生と相性が良く、総務省は「関係人口創出・拡大事業」の枠組みとしてワーケーション受け入れ地域でモデル事業を実施するなどのサポートを行っています。

社会課題体感フィールドスタディ:住友商事

住友商事では2017年より、課長および次期課長クラスを対象に福島県南相馬市や岡山県西粟倉村を舞台とした社会課題体感フィールドスタディを実施しています。西粟倉村でのプログラムは、参加者は現地への越境と社会課題解決型事業に取り組むリーダーたちから刺激を受け、自身の仕事に対する志やこれからの組織のあり方を見つけていきました。

また、現地訪問だけでなくオンライン型も実施。参加した役職者は「社会課題に対して事業で何ができるか考え、中期経営計画に『社会課題の解決』を明示した」と語りました。

・西粟倉村でのプログラム詳細はこちら
・オンライン型プログラムの参加者インタビュー記事はこちら

越境学習を導入する際のポイント

社員が越境学習プログラムに参加する際、どのような点に注意すれば組織としてその効果を最大化できるのでしょうか?ただ導入するだけではなく、参加者が目的を持ち、しっかりと振り返りを行うことが重要になってきます。以下で詳しく説明します。

自発的な参加を促す

越境学習を自己成長につなげるためには、社員が自発的に参加することが大切です。越境学習を企業が強制的に行うと、「どうして自分なのか」「なぜわざわざ社外に出ないといけないのか」など不満や不信感を覚える人も出てきてしまいます。そうならないために、自分のキャリアに何らかの課題意識を持ち、越境学習に対して魅力を感じている人が主体的に参加することが大切です。

社員に越境学習のメリットを伝えて意義を理解してもらったり、元々意欲の高い社員に機会を与えたりすることが、越境学習の成功につながるでしょう。

しっかりとした目的をもつ

越境学習を「いい経験」で終わらせないためには、最初に社員が参加目的を考え、それを達成する意識で臨むことが大切です。

例えば、「自分のスキルを活かしつつ、リーダーシップを磨きたい」「海外の人と協働し、グローバルな視点を養いたい」などが挙げられます。明確な目的があればモチベーションが高くなり、越境学習後の成長につながりやすくなるでしょう。

目的は自分だけで設定するのではなく、客観的な視点でフィードバックをもらいながら作っていくことがおすすめです。

振り返りと内省の時間を確保

越境学習に参加したら、そこでの学びを言語化してアウトプットし、今後の業務にどう活かしていくか考えることがとても重要です。

越境学習の終了後に内省の場を設け、学んだことや組織に還元したいことなどを一人ひとりが振り返っていきます。その際、一人で行うのではなく誰かに壁打ち相手となってもらい、「自分は越境学習から何を学んだのか。今後どう活かしたいか」を言語化し、その後のアクションを打ち出していくことが良いでしょう。

個人の学びを全社に展開

越境学習での経験を個人だけでなく、組織の学びにすることは、組織全体の成長につながります。参加した社員が学びを部署内や社内に共有する仕組みをつくっていきましょう。

具体的には越境学習の終了時に同部署のメンバーに向けて学びを発表したり、自身の経験をレポートにして社内に発信したりする方法が挙げられます。発表する社員はその準備のためにより一層、越境学習での経験を内省することも期待できます。

社内に越境学習での学びを発信することで、あるいは他の社員も越境学習への参加意欲を高めたりするなどの効果があるでしょう。

越境学習の事例を知り、導入の一歩を踏み出そう

越境学習といわれるものは様々ありますが、ここでは企業がプログラムとして導入しやすいものを取り上げました。それぞれ特徴があるため、自身の組織に合った形を見つけていくことが越境学習の導入の第一歩です。また、「ただ参加しただけ」にならないためのフォローも大切でしょう。

NPO法人クロスフィールズは留職や社会課題体感フィールドスタディなど様々な越境学習プログラムを展開。経験豊富なプロジェクトマネージャーがプログラム実施前から完了後まで一貫したフォローを行うことも特徴です。詳しくは以下のwebサイトよりご覧ください。


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