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【レポート】メディアラウンドテーブル”人的資本経営と社会課題への対応”を開催しました!

クロスフィールズは2023年6月20日にメディアラウンドテーブルを実施しました。当日は「人的資本経営と社会課題解決のアプローチ」をテーマに、各種メディア関係者のみなさまと情報交換を実施。今回はその様子をお伝えします!

*クロスフィールズでは定期的にメディア関係者向けラウンドテーブルを実施しております。今後、ご参加を希望される方はこちらよりご登録ください。本イベントはじめ、クロスフィールズからプレスリリース等のご案内をさせていただきます。 

メディアラウンドテーブルとは?

クロスフィールズでは、これまでメディア関係者の方々と情報交換をする機会を設けてきました。ラウンドテーブルという名のとおり、少人数の参加者がフラットに話したり、対話を深めたりする時間となっています。また、参加者同士がネットワーキングする機会としても活用いただいています。

2023年6月24日(16:00-17:00)に実施したラウンドテーブルには、雑誌・webメディア・新聞社などのメディア関係者にご参加いただき、「人的資本経営と社会課題への対応」をテーマにクロスフィールズ ディレクター・西川より当団体の直近の動きをお伝え。その後はQAセッションや参加者同士の情報交換を展開しました。

クロスフィールズが捉える企業の動向

前半では「企業の動向」をテーマに、企業人事部やサステナビリティ推進部との協働が多いクロスフィールズの視点から捉えるトレンドについてお話ししました。

人的資本経営により人材育成プログラムが再注目

西川:人的資本経営は2020年頃から注目されはじめ、様々な企業が人材投資に取り組んでいます。特に「越境学習」への関心が高まっており、クロスフィールズの留職プログラムはコロナ禍を経て再びニーズが増えてきている状況です。 

コロナ前の2014年〜2019年まで、毎年30名前後が留職の新興国派遣に参加していました。しかし2020年以降は新興国派遣を一時停止し、国内派遣のみ実施。2020-21年の参加人数は10-15名で推移していました。しかし最近はニーズが再び高まり、2022年は20名以上を国内と新興国に派遣。2023年は30名近くが留職プログラムに参加予定です。

2011年から2022年までの留職者数の推移
(赤=新興国派遣、ピンク=国内派遣)

導入企業の特徴は大きく2つ。1つがパーパスを持ったリーダー人材の育成施策として導入する企業です。人的資本経営の流れを汲んでいる、ともいえると考えています。もう1つは事業を通じた社会課題解決に取り組む人材の育成を目的とする企業です。ESGやSX(サステナビリティトランスフォーメーション)の流れを受けて、社会課題の現場に越境し、ビジネスとソーシャルどちらの視点で物事を考えられる人材を育成する企業が増えていると感じています。

サステナビリティ研修の需要も高まっている

人的資本経営と並んで注目されているのが「SX(サステナビリティトランスフォーメーション)」です。2020年に経済産業省によって示されたこの概念では、企業が事業と社会のサステナビリティの両方を実現していくことを求めています。

その影響もあってか、いま日本企業では社員のサステナビリティ研修の需要が上がっていると感じています。クロスフィールズではこれまで役職者が数日にわたり社会課題の現場を訪問する「社会課題体感フィールドスタディ」を展開していましたが、最近はより多くの社員が参加できる「共感VR」のお問い合わせも増加しています。

たとえば今年3月には三井物産で約4,000名の国内外の社員に向けたサステナビリティ意識浸透のプログラムを実施。今年夏〜秋にかけても複数の大手企業でこうしたプログラム制作が予定されています。(本件のプレスリリースはこちら/事後インタビューはこちら

クロスフィールズが捉える社会の変化

後半は「社会の変化」をテーマに、クロスフィールズの新規事業とそこからのインサイトをお話ししました。

セクターを超えた人材交流の加速

西川:クロスフィールズでは今年5月より「ボード越境イニシアティブ」を開始しています。これは企業とNPOとが役員レベルで相互に人材交流を行う流れを生み出し、社会課題解決を加速する取り組みです。

5月に開催したボードマッチイベントでは【ビジネスセクター→ソーシャルセクター】への越境の動きを生み出し、実際に協働がスタートした事例も複数生まれています。(本取り組みのリリースはこちら/記事はこちら

この取り組みの背景には欧米の動きがあります。欧米において企業のリーダー層が自身のキャリアのなかでNGO/NPOの外部役員を務めることは一般的で、NGO/NPOへのインパクトという観点だけでなく、役員を務める彼ら自身のリーダーシップやWell-beingを体現するという意義でも重要な取り組みだとされています。
 
これまで、このような動きは日本においてとても限定的でした。しかし昨今はSDGsやESGの重要性が叫ばれ、企業の経営層が社会課題に向き合う姿勢がこれまで以上に求められています。同時に逆もしかりで、NPOリーダーが企業の社外取締役等の形で企業経営に参画する動きも起き始めており、今こそビジネスセクターとソーシャルセクターの人材交流を加速する絶好の機会だと捉えてボード越境イニシアティブの実施に踏み切りました。
 
本イニシアティブに限らず、企業やNPO等が連携するクロスセクターでの社会課題解決はクロスフィールズの注力領域でもあり、8/24には「クロスセクターで挑む真のサステナブルトランスフォーメーション(SX)」をテーマとしたイベントを開催します。(詳細はこちら

子どもたちの体験格差の解消に向けた取り組み

最近、取りあげられることも多い子どもの体験格差の課題についても取り組みを始めています。特にコロナ禍で学生の留学機会が減ったことや、地域ごとに留学生の数に差があることに着目。「日本中、どこに住んでいても世界とつながる経験を提供し、社会課題に関心を持つ学生を育む」ことを目的に高校生向けプログラム「グローバルキャリア探求キャンパス “CROSS BRIDGE”」を開講しました。(本プログラムのリリースはこちら/動画はこちら

2022年12月から23年2月にかけて実施した本プログラムには日本各地より27名が参加し、事後アンケートより「社会課題への当事者意識」や「社会課題に対して行動を起こす意欲」の増加が判明しています。本プログラムは今年度も実施予定です。

次回は2023年秋〜冬ごろに開催

西川の講演後、参加者からは「企業のサステナビリティ研修がより加速している印象があるが、具体的なきっかけは何か?」「社会課題の自分事化は、どのように測定しているのか?」など質問が続き、そこからさらに対話へと発展。QAタイムを延長したほど盛り上がりを見せました。

また、事後アンケートでは「社会課題とビジネスの潮流、またクロスフィールズの最新の取り組みと成果を分かりやすく解説していただき、勉強になった」などのコメントをいただいた今回のラウンドテーブル。次回は23年秋〜冬にかけて実施予定です。

今後、ご参加を希望される方は以下もしくはこちらのフォームよりご登録ください。本イベントはじめ、クロスフィールズからプレスリリース等のご案内をさせていただきます。ラウンドテーブルに限らず、メディア関係者の方との情報交換は随時実施しておりますので、ご希望の方は下記フォームにてお知らせください。


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